トピックス | サノヤスホールディングス株式会社

平成28年度入社式社長訓示

人事部
2016/4/1
サノヤスホールディングス株式会社
代表取締役社長  上田 孝

夢と希望に溢れた若者42名を迎えることは誠に嬉しいこと。サノヤスグループを代表して皆さんの入社を心から歓迎いたします。

経営環境について
先ず、最近の世界情勢ですが、欧州・中東情勢或いは北朝鮮問題等、予断を許さない緊迫した状況が続いています。また経済情勢においては、中国景気の減速に伴う世界経済の不調、我が国においては輸出産業の成長鈍化が懸念されており、グローバル市場で戦っている造船業を中核に据えたサノヤスグループにとっては決して楽観できるような状況ではない、ということをまず認識しなければなりません。また、私達を取り巻く経営環境は様々なリスクを抱えていることを直視し、企業としての対応を確り行うことが大事だと思います。

造船業界について言えば、海運マーケットの長期低迷や、過剰船腹・過剰建造能力という所謂「2つの過剰」による厳しい状況が続いています。しかし「不透明・不確実・不安定な時代」だからこそ、世の中の変化・動きを的確に捉えて、スピーディに決断し行動することが大切になってきます。そして現下の荒波を乗り越え、その先にあるチャンスを確実に掴むべく、Team Sanoyas一丸となってチャレンジし続けなければならない、と私は考えています。
私の座右の銘の一つに「We must change to remain the same」 直訳すると「変わらない為に変わらなければならない」という言葉があります。生き残っていくためには時代の変化に合わせて会社も個人も変わり続けなければならないということです。

新入社員への期待
@  100年企業で働く誇りと新しいサノヤスを創って行こうという気概を持って欲しい!
サノヤスは1911年(明治44年)大阪で創業、本日105歳を迎えました。2012年1月にサノヤスホールディングス株式会社(持株会社)のもと組織改編を行い、現在は全17社で1,500名強、協力会社等を含めると2,200名強が働く企業グループで、連結売上高は500億円を超える東証一部上場会社です。

サノヤスグループの中核会社であるサノヤス造船は日本の造船会社の中で規模では10位前後の中堅会社です。ここ水島製造所が 1974年に操業開始してから42年間で302隻を建造し引渡しましたが、お客さまからの品質性能への評価は極めて高く、世界でもSanoyasブランドとして認知されています。小粒であっても存在感のあるグローバルで戦える会社であり続けたいという気概を持っています。またサノヤスは創業以来「まごころこめて生きた船を造る」という理念のもと、誠実に愚直に仕事をし、お客様や多くのステークホルダーの皆さんに支持されてきました。そういう歴史と伝統があります。

皆さんには先ず、サノヤスで働くこと、サノヤスグループの社員になったことに対してプライド・誇りを持って頂きたい。同時に、上場会社グループの社員としての責任を自覚し、創業第二世紀の新しいサノヤスを自分達で創って行こうという気概・情熱を持って欲しいと思います。

 「基本」を確りと学び、自己研鑽に励むこと!
サノヤス社員の行動指針として、私は社長就任以来この7年間「二つのカエル」ということに拘ってきました。「二つのカエル」とは、第一に「基本・原点に還る(戻る)こと」、二つ目は「変化対応のため自らを変える(Changeする)こと」です。
その「基本」とは何か。Quality:品質性能への拘り、Cost:コスト競争力の徹底、Safety:安全第一、そして“チームサノヤス”として連携を大事にすること、これがサノヤスで働く「基本」です。新入社員の皆さんには、まず社会人としてサノヤス社員としてのこの「基本」を確り学んで身につけて頂きたい。

昨年のラグビーワールドカップでは日本代表が次々と強豪国を打ち破り大躍進を遂げました。要因は様々あるかと思われますが、代表選手を日本人という枠に囚われず、適材適所で外国人も積極的に起用した「変化(新しいことへの挑戦、変えること)」と、エディージョーンズヘッドコーチの豊富な知識と経験に裏打ちされた「質の高い練習」即ち「基本の徹底」にあると言われています。「変化(変えること)」と「基本の徹底」があったからこそ、ラグビー日本代表は進化できたのだと思います。
  
企業活動も同じで、「変化・変革」と「基本重視」、つまり「二つのカエル」の実践がサノヤスグループ発展へのキーワードであると私は信じています。知識と情報量は新たな発想の糧であり、基本の反復は応用への備えであります。新入社員の皆さんも一流の社会人となる為に、基本を確り学ぶと同時に、様々な分野の知識習得と情報収集に努め、自己研鑽に励むようにしてください。

むすび
新入社員の皆さんにとって、本日は学生から社会人となった大きな節目であると同時に、サノヤスにとっても皆さんをお迎えした大切な日であります。サノヤスの従業員として新たな一歩を踏み出すに当たり、100年企業の誇りを胸に、共に切磋琢磨しあい、お客様はじめ全てのステークホルダーから評価される会社、社員にとっては働き甲斐を実感でき、誇りと将来に希望や夢を持てる『良い会社』 Good Companyを目指したい。そして造船事業を中核として陸上・レジャー事業へ幅広く事業展開することで、如何なる環境変化にも対応できるサノヤスグループを創り上げるべく皆さんと一緒にチャレンジしたいと思います。

皆さんが心身共に健康で、高い志を持った立派な社会人として成長されることを願うと共にその活躍を期待して、私の歓迎の挨拶と致します。本日は誠におめでとうございます。
 以 上

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