トピックス | サノヤスホールディングス株式会社

平成30年度入社式社長訓辞

人事部
2018/4/2
サノヤスホールディングス株式会社
代表取締役社長  上田 孝
はじめに
皆さん、入社おめでとうございます。夢と希望に溢れた若者36名をお迎えすることは誠に嬉しいこと。サノヤスグループを代表して皆さんの入社を心から歓迎致します。

経営環境について
今年は「平成30年」、明治維新から150年の大きな節目を迎えました。茲数年、日本経済は安定を取り戻し、右肩上がりの成長路線に乗りつつあると見られ、昨年から今年年初にかけては「適温経済」と言われていました。然しながら、昨今の状況は「想定外の異常事態」が多発しており、特に最近の2〜3か月について言えば、我が国の政治状況、国際的な経済状況(為替動向や世界貿易問題)等、想定を大きく超えた事態が進展しています。
一方、私共サノヤスグループの中核事業である造船業に関しては、激しいグローバル競争の中、依然として船腹と建造能力の需給ギャップが解消されず「二つの過剰」状態が継続しており、不況の真っただ中にいるというのが正直な実感であります。

サノヤスの「備え」
先の見えない「三不(不透明・不確実・不安定)の時代」を逞しく生き抜くために、サノヤスはこれまでに確実に手を打ってきました。組織面では、「第2のコアビジネス」である陸上・レジャー部門を「M&Tグループ」として統合し(本日、サノヤスMTG株式会社を設立)、更なる成長・強化を図る礎を固めました。造船部門では次世代のバルクキャリアは既に開発済みである他、十分な「備え」が出来ています。
人財面では毎年安定数の新卒採用を基本方針とし、「人的備え」に努めてきた結果、サノヤスには強靭かつ柔軟なベテラン人財と素直で元気一杯の中堅・若手人財が揃っています。「人は財なり」、サノヤスの原点は「人」であり、社員一人ひとりを財産、即ち「人財」と私は考えています。その「人財力」と、個の力を束ねたサノヤスパワーを以て、Team Sanoyas一丸となり「新たな躍進」を皆さんと共に遂げていきたい。

新入社員への期待とお願い
期待と不安で一杯の新入社員の皆さんに三つのことをお願いします。

@創業一世紀超の企業で働く誇りと新しいサノヤスを創って行こうという気概を持ってほしい!
サノヤスは1911年(明治44年)大阪で創業、4月1日で107歳を迎えました。2012年1月にサノヤスホールディングス株式会社(持株会社)のもと、サノヤス造船・建機・エンジニアリング・ライドといった10数社の事業会社がその傘下に入り、新しいサノヤスグループとして創業第二世紀への航海をスタートしました。その後、更なる組織改編を経て現在全15社で1,500名強、協力会社等を含めると2,300名強が働く企業グループであり、連結売上高は 470億円の東証一部上場会社です。
創業以来『まごころこめて生きた船を造る』そしてHD体制移行後は『確かな技術にまごころこめて』という理念のもと、誠実に愚直に仕事をし、お客様や多くのステークホルダーの皆さんに支持されてきました。そういう歴史と伝統があります。皆さんには先ず、サノヤスで働くこと、サノヤスの社員になったことに対してプライド・誇りを持って頂きたい。同時に、上場会社グループの社員としての責任を自覚し、創業第二世紀の新しいサノヤスを創って行こうという気概を持って欲しいと思います。

A仕事の「ABC」を確りと身に着けて欲しい!
先程、私は「新たな躍進」を遂げたいと申し上げました。力強く前進するためには、その原動力となる足腰が確りしていなければなりません。新入社員の皆さんには是非仕事の「ABC」を学び身につけ、サノヤスグループ躍進の原動力となる基礎を固めて欲しいと思います。
AはActive、素直な気持ちで学び考える、そして行動・実行すること。
BはBreakthrough、学生から社会人へと意識と行動を切り替え、大変化すること。
CはChallenge、何事にも前向きに取り組み、失敗を恐れず挑戦すること。
「ABC」は即ち「物事の基本・原則・初歩」ということでもあります。ものづくり企業の基本として新入社員の皆さんには、「Safety first(安全第一)」そして「Quality first(品質・性能第一)」の意識をまず持って頂きたい。働く社員の安全なくして、企業の永続的な成長はあり得ません。同時に、高い品質なくして、お客様からの信用はあり得ません。この二つは新入社員の皆さんをはじめ、サノヤスで働く社員一人ひとりが公私ともにより良い生活を送る為に、また、企業が存在し続ける為に必要不可欠な事項です。

B同期との絆を大切にして欲しい!
本日入社した皆さんは、卒業校・年齢・出身は違えども、サノヤスの平成30年4月度入社の新入社員であり同期です。皆さんは新入社員研修を経て、それぞれ異なる事業所・部署に配属され勤務することになります。会社で働く中で、上司・部下・先輩は変わることがありますが、同期という関係は生涯ずっと続きます。また、この先、仕事上あるいはプライベートで壁にぶち当たる場面があるかもしれません。だからこそ、時には悩みを相談し、励まし合い、喜びを分かち合えるような同期の絆を大切にしてください。

むすび
私はサノヤスが『良い会社』Good Companyでありたいと常々考えています。『良い会社』とは、お客様はじめ全てのステークホルダーから信頼を得ること、そして社員にとっては働き甲斐を実感でき、誇りと将来に希望を持てる会社であることです。
ピーター・ドラッカーの言葉に「The best way to predict your future is to create it.」(未来を予測する最良の方法は未来を創ることだ)というのがあります。私はこの言葉を大切にしています。サノヤスの未来がどうなるかを心配したり想像したりせずに、自分達自身で創っていくことという気概を持つことが大切なのです。その為には『確かな技術にまごころこめて』というサノヤスグループスローガンにそのヒントがあるのではないでしょうか。つまり、100有余年に亘り先人・先輩方が培ってきた、「確かな技術」を確りと受け継ぎ更に発展させ、「まごころこめて」誠実に愚直に仕事をするという「基本・原点」に常に立ち返ることが大事であると思います。
本日、入社された皆さんにも、サノヤスを『良い会社』にするという大志を持つこと、そして皆さんを含むサノヤスグループで働く社員一人ひとりが、「サノヤスの未来を創る」当事者として前向きに取り組んで頂きたい。その先にサノヤスの明るい未来があると私は信じています。

皆さんが心身共に健康で、高い志を持った立派な社会人として成長されることを願うと共にその活躍を期待して、入社式に当たり私の歓迎の挨拶と致します。本日は誠におめでとうございます。 
以 上


先輩社員から社章の貸与


桜満開のサノヤス造船叶島製造所にて
先輩社員とともに上田社長を囲んで



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