021年度サノヤスグループ入社式社長訓示
サノヤスホールディングス株式会社
2021/4/1
2021年度、サノヤスグループは17名の新入社員を迎えました。
新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組み万全を期したうえで、サノヤスホールディングス株式会社の会議室で入社式を執り行いました。
入社式での北逵社長の訓示の要旨を記載いたします。
おはようございます。
まずは皆様が本日社会人になられたことを心よりお喜び申し上げます。また、皆様をサノヤスグループの一員にお迎えしたこと、喜びも一入です。
皆様と前回お会いしました内定式から約半年経ちましたが、その間に当社の状況は大きく変わりました。昨年11月9日にサノヤスの祖業である造船事業を新来島どっくに譲渡することを公表させていただきましたが、皆様さぞ驚かれたことでしょう。造船とMachinery&Technologyの二つのコア事業がそれぞれに生き残るためには苦渋の、且つ最善の決断であった訳ですが、皆様にご心配をおかけしたことをこの場を借りて深くお詫び申し上げます。
実は、本日はサノヤス創業110周年の記念すべき日であります。
明治44年(西暦1911年)4月1日、創業者の佐野川谷安太郎が大阪市南区(現浪速区)木津川一丁目に「佐野安造船所」を設立し、長年の夢であった造船業をスタートさせたのです。本年は造船を送り出したサノヤスグループにとって第二の創業の年です。その時に御入社された皆様と是非新しいサノヤスグループを作っていきたいと心から思っておりますので、宜しくお願いいたします。
サノヤスグループの経営理念は「確かな技術に まごころこめて」 〜人と技術を磨き新たな顧客価値を提供する〜 です。人財重視かつ技術に立脚した経営を通じて、高品質な製品、サービスを開発、提供し、事業を通じて社会に貢献することを使命とする、また、環境・社会・企業統治をグループ経営の基本として、お客様をはじめ全てのステークホルダーの期待に応えるグッドカンパニーを目指します。
また、サノヤスグループは「技術オリエンテッド」を経営の中核の一つと考えています。技術オリエンテッドとは現状に甘んじることなく、開発、製造、営業・サービスの全ての職能が地道な技術開発と改善を積み重ね、お客様のニーズにお応えしていくということを指します。本日御入社の17名の方はほとんどが理科系、技術系の人と伺っておりますので是非技術を磨いていただきたいと思います。そのためには、何事にも貪欲に知ろうとする好奇心、失敗を恐れないチャレンジ精神、現状に決して満足しない変革の姿勢が大事だと考えます。
最後に、本日サノヤスグループの一員になられた皆様方にお贈りしたい言葉があります。それは「一隅を照らす」という言葉です。皆様も一度はお聞きになったことが有るかと思いますが、正確には「一隅を照らす、これ即ち国宝なり」といいます。これは平安時代に天台宗を開いた最澄の言葉で、意味はそれぞれの立場で精一杯努力する人は皆、何者にも代えがたい大事な国の宝だということです。一隅というのは今あなたのいるその場所を指しますが、片すみという解釈もありましてその場合は片すみの誰も注目しないような物事に、ちゃんと取り組む人こそ尊い人だという意味にもなります。誰もが注目するような表舞台で派手に活躍するばかりが尊いわけではなく、自分に与えられた役目をきっちりとこなすことこそ大事であり、それが出来れば次に重要な役割が与えられるようになるのです。また一隅を照らすということですから、その場所を明るくしなければなりません。
そのためには最低限三つのことが大事だと思っています。
一つ目は明るく元気な挨拶です。
二つ目は笑顔です。
三つ目は素直な心です。
これから皆様は公私ともに色々な役割が与えられことになりますが、どんな些細なことでもベストを尽くして光り輝く人間になってください。大いに期待しています。