衝突試験規格について

テロ対策用車止めの耐衝撃性は実車による衝突試験をおこなうことで検証されています。試験の種類には主に英国規格の「PAS68」、米国規格の「DoS」と「ASTM」、そしてPAS68とASTMとを統合した「IWA14」があります。ATG Access社のテロ対策用車止めはこれらいずれかの衝突試験が実施されています。

規格の種類 解説
PAS68(英国規格)

PAS68規格は2005年に初めて英国で制定された衝撃試験規格です。試験規格では衝撃区分が表示され、その中には試験の種類、衝撃試験に使用する車両の重量、種類、衝突の角度、侵入量および主要破片の飛散範囲が定義されています。この衝撃区分は非常にわかりやすく、また衝撃が加わった際のバリア/ボラードの状態を詳細に表しています。

例 : Auto Bollard
1
V
2
/ 7500
3
(N2)
4
/ 64
5
/ 90
6
: 0.53
7
/ 6.10
8

1製品の種類 2試験方法 3車重(kg) 4車両の種類 5衝突速度(kph) 6衝突角度 7侵入量(m) 8主要破片の飛散範囲

※N2=車重7,500㎏トラック

DOS(英国規格)

DOS「K」規格は1985年に米国で制定された衝撃試験規格で、日本国内においてよく参考とされるものです。この規格は重量6,800㎏の車両を3種類の速度で衝突させた場合の、車両の進入量で合否を評価します。元々のDOS規格では試験対象製品が衝撃試験を受けた際の合否以外の情報は記載されていませんでしたが、その後侵入量を示すL1からL3の区分が追加されました。

区 分 K4 K8 K12
車両重量 6,800㎏ 6,800㎏ 6,800㎏
衝突速度 時速48km 時速64km 時速80km
区 分 L1 L2 L3
車両侵入量 6.1m~15.2m 0.9m~6.1m 0.9m以下
ASTM(新米国規格)

2007年に米国で制定されたASTM規格は、それまで使用されていたDOS規格の後継となるものです。既存のDOS規格では規定されていなかった侵入量や車両の種類が追加され、規格を発展させるために制定されました。試験対象製品を「P」区分と車両区分により以下のように詳細に分別しています。

区 分 動的侵入量
P1 1m未満
P2 1m以上7m未満
P3 7m以上30m未満
P4 30m以上
例 :M
1
/ 50
2
/ P3
3
  • 1車両の種類
  • 2衝突速度(mph)
  • 3侵入量
  • ※M=車重6,800㎏トラック
IWA14(国際標準規格案)

IWA14規格は米国規格(ASTM)と英国規格(PAS68)を統一することを目的として2013年に制定されました。PAS68衝撃試験規格を基本としていますが、侵入量測定の起点となる基準点が変更されています。既存の複数の規格を統合することを目的としており、各国における一般的な車両を試験車両として採用しています。新しい規格における性能表記は以下の通りです。

例 : V
1
/ 2500
2
(N1G)
3
/ 48
4
/ 90
5
: 7.6
6

1試験方法 2車重(kg) 3車両の種類 4衝突速度(kph) 5衝突角度 6侵入量(m)
※N1G=車重2,500㎏トラック

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